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谷口隆

Author:谷口隆
数学を題材に綴るというちょっと変なブログですが,楽しんでいただけたらと思います.いろいろな数学を取り上げ文字に起こすことで,『数学とはどんなものか?』ということを,読者の方と一緒に考えていきたいと思っています.本人は,整数論という数学の一分野を研究しています.1977年生まれ.
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連載コラム『数学者的思考回路』
(裳華房ウェブサイト,共著)

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ツルカメ算
あけましておめでとうございます.鶴亀算なんてお正月早々昔のイヤな思い出を‥と思われるかもしれませんが,大丈夫です!どうぞお付き合いください.

始めに確認しておきたいことがあります.ご存知でしょうか,鶴亀算という名前は洒落(≒ギャグ)です.

くどくて恐縮ですがポイントなので繰り返させてください.ツルカメ算というのはユーモアでつけた名前です.


鶴亀算の問題を憶えておられるでしょうか.

問題:ツルとカメがあわせて10匹います.足の数が合計で24本だったとすると,ツルとカメはそれぞれ何匹ずついるでしょう?

解法は『カメが全部ツルだったとすると‥』と始まります.でもそれより,ちょっとツルの足とカメの足を想像してみてください.果たしてあんなもの,たして何本とか考えたりしますか?

3匹のウサギと5個のお餅を,どちらも白いという理由でたして8とするのが無意味なように,細くて長いツルの足と太くて短いカメの足を,どちらも足だからという理由でたすのはほとんど意味のない計算です.この計算は何なのでしょうか.『80円と120円のお菓子を合わせて10個買って960円だったらそれぞれ何個ずつ買ったか?』で買物算とか,他にも大人と子供で別料金の問題とか,もっと実際的な問題にすることは簡単なはずなのに,です.

もともとこれはキジとウサギの設定で,1000年以上前に中国から伝わっていた問題です.それを,江戸時代に和算家たちが,何か面白い設定にできまいかと考えた末に,日本でおめでたい生き物の鶴と亀に置き換えると,鶴と亀の足をたす馬鹿馬鹿しさもユーモアとしてはうまく収まって楽しいではないかと,そんな経緯で鶴亀算に落ち着いたのです.ちなみに中国では今はニワトリとウサギだそうです.

小学生が教わるナントカ算は他に旅人算・流水算・植木算・和差算‥などいろいろありますが,どれもついている名前はシンプルで直接的です.鶴亀算のようなユニークな名前は他にはちょっと見当たりません.そう思うと,解法どうこう以前のこととして,このツルカメ算という名前に親しみが湧いてきませんか.

鶴亀算を教えるときは,まずこれは洒落でつけた名前なんだということを説明し,さらにはできれば,鶴と亀をペアにしてこれをオメデタイと考える日本文化のほのぼのとした豊かさについても絵なども交えて少し話し,その後,ほれではそのツルカメ算というのをやってみようか,などとするとよいのではと想像しております.

鶴亀ポップ



コラム | 22:32:25 | トラックバック(0) | コメント(0)
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